体に悪い食品添加物の最たる例として挙げられる「トランス脂肪酸」。
そのトランス脂肪酸がニキビや肌荒れの原因になっている事をご存知でしょうか。
今回は
トランス脂肪酸がニキビや肌荒れの原因とされる理由
トランス脂肪酸が含まれる原材料名
トランス脂肪酸の1日の摂取量目安
避けるべき植物油
この辺りをシンプルに解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
トランス脂肪酸が原因で発生する活性酸素に要注意
トランス脂肪酸がニキビの原因とされている理由は体内で酸化する際に発生する活性酸素にあります。
血中でコレステロールなどを運ぶ低比重リポたんぱく(LDL)が活性酸素などによって酸化されたもの。
e-ヘルスネット
上記は悪玉コレステロール(酸化LDL)の解説文ですが、活性酸素はトランス脂肪酸の弊害として最も危惧される悪玉コレステロールを作り出す原因と言えます。
つまり、体内に活性酸素が増えると、血行が悪化して体の代謝が低下します。
体の代謝の低下=顔の肌の代謝(ターンオーバー)の低下を意味しますので、ニキビ・肌荒れに繋がります。
また、代謝が低下している状態ですと今あるニキビも治りづらい状態になるため、注意が必要です。
ニキビや肌荒れが出来やすく治りづらいという最悪な肌環境を生み出さないためにも、トランス脂肪酸の摂取は避けた方が良いでしょう。
ニキビに悩む方にとってはスキンケアよりも目を向けなくてはいけない要素と言えそうです。
トランス脂肪酸は何に含まれているの?原材料名は?
トランス脂肪酸を避けるといっても、何に含まれているのかを把握していないと避けようがありません。
マーガリンに含まれている事が一番有名かと思いますが、それだけではありません。
原材料名で言うと
・マーガリン
・植物油脂
・ショートニング
という表記には気を付けた方が良いです。
マーガリンは良いとして「植物油脂って幅広過ぎじゃない?」と思われた方も多いかと思いますが、植物油脂というワードは食品界の隠語みたいなものですので、たとえばオリーブオイルを使用している場合は「オリーブ油」、アマニ油を使用している場合は「アマニ油(亜麻仁油)」という感じで表記され、体に良いとされている油は植物油脂と表記されない傾向があるわけですね。
「原材料欄の植物油脂≒トランス脂肪酸を含む加工油脂」と頭に置いておいても良いレベルです。
続いてショートニングですが、
ショートニング (shortening) は、主として植物油を原料とした、常温で半固形状(クリーム状)の、食用油脂である。マーガリンから水分と添加物を除いて純度の高い油脂にしたものと考えてよい。パンや焼き菓子の製造などにバターやラードの代用として利用される。
Wikipedia
上記のとおり、れっきとした植物油脂でトランス脂肪酸を含む加工油脂の一種です。
ショートニングは主にパンやケーキ、ドーナツや甘いお菓子類に含まれており、「○○油」とか○○オイルという表記ではないため、油と認識せずに摂取しているケースも多いと考えられます。
摂取量は1日どのくらいに抑えれば良い?
結論から言うと摂取しないに越した事は無いですが、市販の商品には高確率で含まれていますので、全て避けるというのはほぼ不可能と言えます。
トランス脂肪酸の摂取量を、総エネルギー摂取量の1%に相当する量よりも少なくするよう勧告をしています。日本人が1日にとるエネルギー量の平均は約1,900 kcalであり、この1%に相当するトランス脂肪酸の量は約2グラムです。
農林水産省
上記が現存する基準とされており、1日あたり2gまでなら許容範囲とする見解ですね。
ちなみに2gを摂取するとなると、ファーストフード店のフライドポテトのLサイズを2個くらいが目安でしょうか。
トランス脂肪酸の数値に関しては表示義務がありませんし、メーカーやお店、商品によってかなり異なりますので、具体的に数値を見出すのは困難と言えます。
そのため、最初にも書きましたが「摂取しないに越した事は無い」という考えを頭に置いて、
・外食での揚げ物は極力控える
・市販の脂っこいお菓子は極力食べないようにする
このあたりを意識するだけでも肌環境の改善には繋がると言えるでしょう。
コレステロールゼロのキャノーラ油にも注意
キャノーラ油というとヘルシーなイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。
パッケージに「コレステロールゼロ」的な表記がされているためパッと見は健康に良さそうですが、そもそも植物油には殆どコレステロールは含まれていませんので、表記が無くてもゼロかごく微量の数値となります。
知っている人からすれば「そらそうでしょ」的な表記ですが、知らない人からしたら「この油は健康的で良さそう!」という認識になりますよね。
ちなみにトランス脂肪酸は、キャノーラ油やパーム油といった植物油に水素添加という処理を施すときに発生するとされていますが、水素添加をしていないキャノーラ油にも脳卒中促進や寿命短縮作用があるとされています。
つまり、キャノーラ油にも血行を悪くする作用があると考えられ、ニキビ・肌荒れを起こしやすく治りづらい肌質を招くリスクがあると言えるわけですね。
同様に「トランス脂肪酸ゼロ」を謳うパーム油にも脳卒中促進や寿命短縮作用などがあるとされ、糖尿病リスクを上げる作用などもあると考えられています。
パーム油の厄介な点は、「トランス脂肪酸に気を遣ってますよ!」というお店やメーカーで使用されているという事ですね。
これはあくまで私見ですが、基本的に安価な植物油には何かしらの罠が潜んでいると考えても良いかと思います。
ニキビゼロの美肌は食事から
ニキビ対策というと化粧水や美容液などのスキンケアアイテムに目が行ってしまいがちですが、日頃の食事の油に気を遣うだけでも充分な対策は可能です。
油を完全にシャットアウトするのも良くないので、揚げ物やお菓子類は避けながら、アマニ油やえごま油などの良質な油を適量摂取する事でニキビになりづらいハリ・うるおいのある肌作りに繋がっていきます。
トランス脂肪酸や不要な植物油脂を避ける事で、成人病予防や肥満予防にもなります。(むしろそっちの要素が強いです)
ニキビが出来やすい・肌荒れを起こしやすいという方は、ひとまず原材料欄のマーガリン・植物油脂・ショートニングという表記に注意してみるところからスタートしましょう。
キレイな肌は健康な体から生み出されますので、これを機に日常の食生活の「油」を見直してみてはいかがでしょうか。